スタッフブログ 2021年8月

2021.08.31

よく聞かれる質問 『お焼香の回数』

皆様も葬儀や法事などに行ってお焼香をしたことがあると思いますが、

お焼香とは少量抹香を手で摘まんで火のついた炭にくべる行為です。

お焼香をすることで独特の香りがある煙が放出され、その煙が仏様への帰依になったり、

自分自身の心身の清めになるとされています。

 

 

よくお客様から回数を聞かれたりしますが、

お焼香の回数は仏教の宗派によって違いがあります。

☆宗派別のお焼香の回数(青森市内で多い宗派)
・曹洞宗➡2回(2回目は額に押し頂かない)
・浄土宗➡特に決まりなし
・浄土真宗本願寺派➡1回(額に押し頂かない)
・浄土真宗大谷派➡2回(額に押し頂かない)
・日蓮宗➡通常3回
・真言宗➡通常3回

実際に葬儀や法事に行った際には出向いた先の宗派の回数で行うのか?

それとも自分の家の宗派の回数でお焼香をするのか?


答えはどちらでも良いと思いますが、出向いた先の宗派まで一般の方は

分からないと思うので自分の家の宗派の回数でお焼香をされると良いと思います。


あるお寺の住職にも聞いたことがありますが、大事なのは回数ではなく

煙が大事なんだと言われたこともあります。


また日本のお葬式は約80%が仏教で行われていると言われていますが、

あまり多くはないですが神道(しんとう)のお葬式では、お焼香がなく

『玉串』という榊(さかき)に紙垂(しで)を付けたものを神前に捧げていただき、

二礼二拍手一礼をしていただきます(拍手は音を立てずに忍び手)

 

 

次は葬儀を終えた後に行う『納骨』についてですが、

遺骨のお墓への埋葬はいつ頃に行えばよいのか?

納骨の時期については期限はありません。

納骨をせずに自宅内に遺骨を半永久的に保管しておいても法律には違反しません。

(自宅の敷地内に遺骨を埋葬することは禁止されております)


実際にはお亡くなりになってから四十九日を目安に納骨をする方が全国的に多いそうですが、

青森では雪が降る時期に納骨をすることが困難なので葬儀を終えてから埋葬する方が多いです。


ただし、これらの納骨の時期はあくまでも目安の一つなので、

必ずその日に納骨をしなければいけないということではありません。

最終的には納骨の日程はご遺族が相談をして決めても良いと思います。


そして納骨を希望する日程が決まったら、菩提寺や石材店に連絡をし

納骨日時を最終確定しましょう。

ちなみにキリスト教の場合は納骨の時期に目安はありませんので完全に自由となります。

 

                                     ちび太

2021.08.18

世界の明るい葬儀

異国に永住している日本人は世界中にいるでしょうが、

そんな中、葬儀の違いに戸惑う人は多くないはずです。

日本でも、地方に行けば、違う風習があるのと同じだと思います。

日本でのお葬式のイメージと言えば、厳かな雰囲気の中でお経が読み上げられる。

故人を想い、別れを悲しみ、暗い雰囲気が会場全体を覆っている。

そんなイメージを持つ方が多いかと思います。

 

ただ、ところ変われば文化も変わります。

世界のお葬式を調べてみると国によって

弔い方が全く異なりびっくりしました。

その中で私が一番興味を持ったのが

アフリカの西部に位置するガーナ共和国。

ガーナではお葬式の雰囲気が日本とは全くの真逆でした。

会場全体に響く陽気な音楽。

そしてリズムに合わせて、棺桶を担いだダンスパフォーマンスが披露されるのです。

https://youtu.be/52_QfNDTfA0

↑少し前に話題となった棺桶ダンスです。

 

参列者も楽しそうにリズムに乗っています。

ガーナのクリスチャンの家庭では、人が亡くなってから葬式を行うまで、1~3ヶ月かかります。

亡くなってからすぐに行われない理由は、莫大な費用の準備に時間がかかるから。

一般人の葬式で平均約20万円。村の首長ともなると約50万円以上するとのこと。

ガーナ人の平均月収が約4,000円程度。

それくらい儀式に思いとお金をかけます。

 

資金調達ができると、葬式は3日がかりで執り行われます。

ガーナでは人間は死んだ後、また新たな人生が始まると信じられており、

「死」は「新たな始まり」と捉えられます。

つまり、ガーナにとって葬式とは、故人の死は悲しむ為のものではなく、

新たな人生を得た故人をみんなで祝福するための儀式なんです。

なので葬式ではこのようにダンサーたちが招待されることがあるそうです。


故人を盛大に送り出すために、棺桶を運ぶ男たちは

陽気な音楽とドラムのリズムに乗せて踊ります。

また、ガーナの喪服は黒と赤です。

そして棺もお金に余裕がある方だと故人の人生にちなんだ

まるで遊具のようにド派手な棺をオーダーメイドするそうです。

ガーナの棺桶は、木を切るところから、ひとつひとつ手作りされています。

芸術品としても海外から高い評価を受けており、欧米などの美術展にも出展しているそうです。

 

マナーや礼儀にとらわれずただ、生前の故人について花を咲かせ、

想い偲ぶような葬儀にしたい。湿っぽい葬儀を避けて、参列者皆が温かく穏やかな気持ちで、

明るく故人を見送りたいという方も最近は多いかと思います。

心を大切にした葬儀スタイル…故人様に合った儀式でお見送りできると素敵ですよね。

 

小さな疑問、相談などなんでもお聞きください。

㈱リンクモア ☎017-735-1407

                                      黒沢さん

 

2021.08.15

終活について考える

皆さんは終活についてどのようなイメージ、考えをしていますか?

終活とは、ネットで調べてみても「人生の終わりのための活動」

人生の最期を迎えるにあたっていろいろな準備をする。などの意味で、

単に死についての準備をする「死に支度」のような感じがしてしまいますが、

人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ「今」をよりよく

自分らしく生きるための活動。

と考えると「生き支度」とも言えるのではないでしょうか。

 

終活の第一歩として終活ノートを使うのは、とても分かりやすい手段です。

終活ノート(エンディングノート)には

第1章「私について」

基本情報としてご自身について記載します。

人生の棚おろしをして、ありがとうを伝えたい人をリストアップしてみて下さい。

第2章「身体について」

健康状態や病気や介護が必要となった場合の希望を書き、整理しておきます。

第3章「財産について」

~相続・遺言~

預貯金、不動産、年金、生命保険など、ご自身の財産を整理することで、

今後の人生をどう生きるかのきっかけになります。

第4章「葬儀とお墓について」

自分のお葬式について、一般的な費用はどのくらいか、どんなお葬式にしたいか、

一般的なお葬式か家族だけのお葬式か、葬儀社を決めているか、宗派があるのか、

自分の入る予定のお墓はあるのか、自分が死んだあとのことを決めておくことは

昨今珍しいことではありません。

お葬式、お墓は自分の未来のこと、自分が居なくなったあとのことだからこそ、

元気なうちにしっかりと考え決めることも大切なことです。

費用や場所も含め葬儀社に事前相談することもお勧めします。


第5章「大切なあなたへ」

普段は口にできないけれど、しっかり言葉にしないと気持ちは伝わりません。

正直な気持ちを書きましょう。

第6章「マイ・ウェイ」

自分の「好き」をたくさん書いて下さい。これからの人生でやりたいこと。

会いたい人。未来の自分へ。

終活ノート(エンディングノート)は「自由」です。

かけそうなページから自分の好きに書き、何度書き直しても良いのです。

そして一度書いたら終わりではなく、自分や家族の環境、気持ちも日々変化するので、

見直すことも大切です。

「家族には迷惑をかけたくない…」「自分はひとりだからもしもの時はどうすれば…」

人生のエンディングに関しての悩みは人それぞれ、家族の分だけいろいろあります。

元気なうちにしっかりと準備をし「今」をよりよく生きていくための活動をしてみませんか。

リンクモアでは家族葬と終活の相談会もおこなっています。

事前予約で相談会においでのお客様にはエンディングノートを差し上げています。

この機会にぜひ事前予約をしてお越しください。お待ちしております。

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2021.08.05

葬送儀礼とグリーフケア

大切な人を亡くすほど、人生でつらいことはありません。

大切な人がこの世からいなくなる。

想像しただけで心がかきむしられるような思い・悲しみを感じるのではないでしょうか。

喪失感・悲しみ・怒り・不安…。それが「グリーフ(grief)」です。

グリーフには様々な症状があります。

理由もなく泣き出す。空しくて何事もどうでもよくなる。むやみに立ち回るようになる。

眠れない。

生前にしてあげられなかったことを後悔して罪悪感を覚えたり、

人生とは死とはといった問いを無限に繰り返したりすることもあります。

こうした状態の人に寄り添い支えることを「グリーフケア」といいます。

大切な人がいなくなったことを受け入れ適応して新しい人生を過ごせるように援助するのです。

かつては家族や地域コミュニティなど、グリーフケアを担う人が周囲にいることが

多い社会環境にありましたが、今日の社会では平均寿命の伸長、核家族化などにより

人々は死になじみがなく死にどう対処していってよいのか不安に思っています。

こういった環境の中で医師や看護師、宗教者、葬儀社、NPOなどで

グリーフケアの必要性が認識され、遺族自身や遺族を支えたい人々も

グリーフケアを学びたいという気運が高まっています。

葬儀には、一般的に友人親族が集い、その死が重要な出来事であることを

改めて共同体として認識します。

遺された者は公に安心して悲しむことのできる場を与えられ、

またその悲しみも共同体に認識されることとなります。


葬儀に参列した者は遺族に思いやりといたわりの気持ちを言葉であるいは態度で表現します。

また儀式では共に故人の霊が安心できるところへ導かれるように祈ります。


こういった環境の中で遺された者は周囲の人間もこの死の重大性を認めていることを感じ、

また周囲のサポートが得られるであろうという安心感の中にグリーフの第一歩を踏み出します。

日本での葬儀のうち多くが仏式で行われています。

仏式で葬儀を行った場合、故人が死亡してから数えて7日ごとに初七日、二七日、三七日、・・・

七七日(四十九日)までの忌日があり、最近は簡略化の傾向がありますが知人、遺族、

親族などが集まって焼香をあげたり僧侶にお経を読んでもらったりする供養を行います。

定期的に遺族を訪れ、故人について語るというグリーフケア的にも非常に意味のある

伝統と言ってよいと思います。

葬儀や儀礼が必ずしも華美や盛大である必要はありませんが

葬儀の意味を今一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。

                                                                                                                                                             K