「あなたの人生の中から大切な思い出をひとつだけ選んで下さい。」
これは、是枝裕和監督の「ワンダフルライフ」という映画の
一場面に出てくる言葉です。
ピンとこない方でも、是枝裕和監督の作品が
「万引き家族」「そして父になる」「誰も知らない」と聞くと、
「ああ~」となるのではないでしょうか。
内容は、
<人は亡くなってから天国に行く前に一週間立寄る場所があります。
その場所で思い出を一つ選び、映像化しそれを唯一の記憶として
天国に持って行くことができます。>というもの。
ドキュメンタリー半分、フィクション半分で構成されている映画でした。
私がこの映画を見たのはだいぶ昔、はるか昔の20代の頃です。
この映画は、当時の私が持っていた「死」に対する
冷たく暗いイメージを変えてくれた映画でした。
そして、それまでの自分自身の人生の中でたった一つ選ぶ思い出を考え、
同時に誰かの思い出の中に自分は入っているだろうかということも考えました。
何十年も経った今でも、ふっとしたときや節目節目に考えます。
生きている年月を重ねた分、持っていきたい思い出は変わっていきますが。
今の私は持っていきたい思い出はすぐ選べます。
皆様はどうでしょうか。
連休中自分の人生を振り返る時間を持つのもいいかもしれません。
5月相談会で上映する「ゆずりは」もとても素晴らしい作品です。
ぜひ足を運んでくださいませ。
るく