青森在宅緩和ケア懇話会と弊社リンクモア共催による講演型認知症VR体験会が開催されました。
講師はシルバーウッド代表取締役、下河原忠道氏。 バーチャルリアリティ(VR)仮想の現実を映すゴーグルをつけて認知症の世界を体験しました。
車から降りる段差や2段ほどの階段がビルの屋上の瀬戸際に立たせられているように思えたり、居ない人や動物が見えたりする幻視など、実際に下河原氏が出会った認知症の人々の経験をVRゴーグルによってリアルに追再現。その間に認知症の方々のインタビュー動画を見ながら解説を加え、認知症への理解や対応の仕方を学びました。
下河原氏の幻視を一緒に楽しむといったバーチャルをさらに超えた福祉の現場からのリアルな言葉に大きな気づきがありました。 また、下河原氏が経営する銀木犀というサービス付き高齢者住宅では、認知症の入居者がいても、玄関のドアに施錠して管理しない。駄菓子を設けて地域の子どもたちの溜まり場サードプレイスにして、しかもそのお店を認知症のおばあちゃんが店番している。施設で入居者が亡くなるとみんなで見送りの会を開く。こうした入居者同士や地域との世代を超えた結びつきを大切にした運営によって介護率が目立って低下している実例を学びました。
デイサービスなんて本来いらないんですよと明るく笑う下河原氏に高齢者福祉のイノベーターのみなぎる自信を垣間見ることができました。